2022/12/31

スタンフォード大学SPICEのウェブサイトにエッセイが掲載されました

スタンフォード大学の異文化・国際理解教育プログラム(SPICE)のウェブサイトに"Reflections on Education and Diversity"と題するエッセイが掲載されました。

2021年から始まったSPICEとCASEERの異文化・国際理解教育に関するレクチャーシリーズ、2022年秋学期にゲイリー・ムカイ先生と一緒に開講した大学院科目“Introduction to International and Cross-Cultural Education”に関する短いエッセイです。

https://spice.fsi.stanford.edu/news/reflections-education-and-diversity

2023年1月にはSPICEの協力の下、スタンフォード大学で、大学経営・政策コースの海外集中講義(比較大学経営論)を開講します。

これから、“Introduction to International and Cross-Cultural Education”の受講学生によるエッセイも順次掲載される予定です。

2022/10/16

スタンフォード大学のゲイリー・ムカイ先生が滞在されています

 (4カ月ほど更新していませんでした。今日から更新を再開します)

9月下旬より、スタンフォード大学で国際・異文化間教育プログラム(Stanford Program on International and Cross-Cultural Education, SPICE)の所長を務められているゲイリー・ムカイ先生が教育学研究科に滞在されています。

ゲイリー先生とは2019年にお会いして以来、交流を深めてきました。2019年には先生の来日時に東大で研究セミナーを開催しました。翌年以降、コロナ禍で直接の往来はできなくなりましたが、オンラインで交流を続け、昨年秋から、「異文化理解教育とグローバルシティズンシップに関するレクチャーシリーズ」を開催してきました。

異文化理解教育とグローバルシティズンシップに関するレクチャーシリーズ Vol.1 

このレクチャーシリーズでは毎月1回、SPICEと学校教育高度化・効果検証センター(CASEER)のスタッフが研究発表を交互に行い、異文化理解教育とグローバルシティズンシップに関する知見を交換し、理解を深めてきました。

今回のゲイリー先生の滞在では、私と二人で大学院科目"Introduction to International and Cross-Cultural Education"を開講しています。私にとってはこの分野の授業を担当するのははじめてで、授業内容はもちろん、ゲイリー先生の学生に対する姿勢からも多くを学んでいます。

Introduction to International and Cross-Cultural Education




2022/06/01

大学教育学会でラウンドテーブルを開催します:関心のある方はぜひご参加下さい

 6月4日・5日に大学教育学会の大会が3年ぶりに対面で開催されます。

同学会の課題研究に選定されている研究プロジェクトのラウンドテーブルを企画しました。以下が構成と趣旨です。関心のある方はぜひご参加下さい。


課題研究ラウンドテーブル
「大学教育・経営人材の育成を考える
 ―教育プログラム設計の視点から」

6月4日(土)10時~12時

登壇者:戸村理(東北大学)、池田輝政(U&Cストラテジー)、村澤昌崇(広島大学)、寺﨑昌男(立教大学・桜美林大学(名誉))

司会:福留東土(東京大学)

企画者:福留東土(東京大学)、寺﨑昌男(立教大学・桜美林大学(名誉))、戸村理(東北大学)、中世古貴彦(九州産業大学)、栗原郁太(東京大学大学院)、木村弘志(一橋大学・東京大学)、井芹俊太郎(神田外語大学) 

趣 旨:本RTは学会課題研究「大学教育・経営人材の育成とプログラム開発に関する研究」による企画である。複数の大学で展開されている大学専門人材の育成を行うプログラム(大学院や履修証明プログラム)に焦点を当てる。各プログラムでは、大学専門人材の育成においてどのような知識や能力を育成することが重要なのか、どういうタイプや志向を持った人々が受講するのかなど、様々な要因を勘案しながら教育内容・方法の構築や改編が行われている。RTでは、単に各取組を紹介するのではなく、プログラムのあり方を通して大学教育・経営人材の育成に何が重要なのかという課題を考えることに繋げたい。関心ある皆様の参加をお待ちしています。 


大会に関する案内は以下のページをご覧下さい。

大学教育学会第44回大会ニューズレター

2022/05/25

コース説明会動画を公開しました

大学経営・政策コースの受験(修士、博士)を検討されている方向けの説明会動画を教育学研究科のウェブサイト上で公開しました。コースにご関心のある方はぜひご覧下さい。

教育学研究科説明会のページ

コースの教育、科目履修、論文執筆、大学院生生活などについて、コースの教員、修了生、在学生が詳細な説明を行っています。コースの同窓会である「大学経営・政策フォーラム」に関する説明もあります。昨年度の動画も参考として掲載していますので、合わせてご覧下さい。

コース一同、ともに学ぶ意欲を持った方々の受験をお待ちしています。

2022/05/08

『大学経営政策研究』最新号の全文を掲載しました

2022年度末、『大学経営政策研究』の第12号を刊行しました。

この度、大学経営・政策コースのHPで全文を公開しました。以下からご覧いただけます。

また、今年、J-STAGEでも同誌の全文公開を始めました。11号までの内容がご覧いただけますので、活用して下さい。

J-STAGEでの公開により、本誌掲載の論考がますます広く読まれることを期待しています。

以下、第12号の編集後記を記載します。

次号となる第13号の原稿を募集します。投稿申込は2022年9月、原稿締切は同11月末です。本誌は所属や身分にかかわらず、どなたでも投稿することが可能です。大学経営・政策に関わる優れた論文を広く周知することが本誌の使命です。今年も、コース内外を問わず、多くの投稿をお待ちしています。


『大学経営政策研究』第12号

J-STAGE『大学経営政策研究』トップページ


編集後記(『大学経営政策研究』第12号)

 『大学経営政策研究』第12号をお届けします。今号では、本誌でこれまで最多となる26本の投稿がありました。昨年はそれまでの増加傾向から一転して減少し、9本でしたが、その3倍近い投稿がなされたことになります。昨年は明らかにコロナ禍の影響がみられましたが、同じコロナ禍でも、2年目を迎えた2021年度には研究活動が回復すると同時に、昨年伏在していたエネルギーが表出化したように感じています。

 外部審査者を含めた厳正な査読の結果、「修正の上、論文として掲載可」と判定された論文が9本、「論文として掲載不可だが、研究ノート・資料として掲載可」が13本、「掲載不可」が4本という一次審査結果となりました。掲載候補となった22本について、査読結果を参考にした修正を経た後、編集委員会で再査読を行いました。最終的に論文として9本、研究ノートとして7本、資料として2本の計18本を掲載することができました。掲載数としても過去最多となり、多くの優れた研究を公表できることを嬉しく思っています。

 今回も論文審査に当たっては数多くの外部査読者の方々にご協力をいただきました。年末年始に掛けてのご多用の時期にもかかわらず、貴重な時間を割いて厳密かつ詳細な査読を行っていただきました。外部査読者の皆様のご協力とご支援なくして、本誌は存在し得ません。改めて厚く御礼を申し上げます。

 査読者の皆様の御厚意に応えるには、多くの研究者が関心を寄せる媒体へと本誌を育てることが重要だと思っています。その意味から言えば、今回の投稿論文の特徴として、コース外部の研究者による投稿数が大幅に増えたことは非常に嬉しいことでした。本誌では、言うまでもなく、投稿者の身分やコースとの関係を問いませんが、発行母体である大学経営・政策コース関係者の投稿が多くなるのは自然なことでもあります。しかし、コースに根差しつつも開かれた学術誌となることにより、学術媒体としての本誌の意義がより高まるものと考えています。次号以降もコース内外を問わず、また身分や研究歴を問わず、多くの力作が寄せられることを願っています。

 本誌には毎年、コースで書かれた修士学位論文の要旨を掲載しています。修士論文の数についても、昨年度の8本から今年度はほぼ倍増し、15本でした。コロナ禍で院生生活を送りながらも多くの学生がそれを乗り越え、学位論文を完成させたことに敬意を表します。来年度も多くの投稿論文と修士・博士論文が書かれることを今から期待しています。

 次号への投稿を予定されている方々へのお願いです。本誌へ投稿する際には規程をよく読んで、書式や原稿分量を守って投稿して下さい。論文を書き慣れていない場合は、研究者の指導を受けてから投稿することをお勧めします。そのプロセスでぜひご自身の研究について他者との対話を行い、研究関心を表現する手法を身に付けていただきたいと思います。

『大学経営政策研究』編集委員長

福留 東土


2022/05/04

広島大学高等教育研究開発センターの50周年記念行事が開催されました

 5月1日、広島大学高等教育研究開発センターが創設50周年を迎え、5月2日に記念行事がオンラインで開催されました。

私は学生、ポスドク、教員として合計13年をセンターで過ごしました。自分を育ててくれた、そして今でも特別な存在の場所ですので、感慨もひとしおでした。当日の準備に当たられたRIHEの教員・スタッフの皆様に感謝を申し上げます。

50年の歩みを振り返ると、改めてRIHEとは、あらゆる高等教育研究者のための文字通りの「センター」として存在してきたことを認識しました。高等教育研究が今後、広く大学関係者、さらには学生のためのものになっていけるかどうか、我々の世代に託されている課題なのかもしれません。

センターから依頼され、お祝いメッセージを送りました。センターには在職中はもちろん、現在の職場に移ってからも様々な形でお世話になってきましたが、今後、さらにセンターと協働していける可能性が広がってくるのではないかと考えています。下記のメッセージでは、センターでの思い出とともに、そのことに触れてみました。

RIHEでは年度を通じて、これからも記念関連行事を随時開催されるとのことですので、関心のある方はぜひご参加下さい。私も楽しみに参加したいと思います。


お祝いコメント:「RIHEの大学院の思い出。そして、今願っていること」


2022/04/18

アメリカの大学へのCOVIDの影響に関する第2次報告が刊行されました

2020年から研究グループを編成して、COVID-19によるアメリカの大学への影響を調査してきました。この度、第2弾の報告を刊行しました。 

researchmapに論文のPDFを掲載しましたので、関心のある方はご覧下さい。お読みいただいた方はコメントをお寄せいただけると励みになります。

福留東土・川村真理・長沢誠・佐々木直子・蝶慎一「COVID-19によるアメリカの大学への影響―大学の価値・経済・国際化・キャンパスライフ―」東京大学大学院教育学研究科紀要・第61巻、2022年。

前回の報告は2020年上半期までの報告でしたが、今回はそれ以降、特に2020年から2021年に掛けての変化にも着目してみました。同じコロナ禍でも、長期化する中で異なる対応や状況が生じています。

我々がコロナ禍のアメリカの大学をフォローしているのは、大学に対するCOVIDのインパクトの大きさもさることながら、それを通して、アメリカの大学の構造的特質、ならびにそれと対比しての日本の大学の構造的特質が見えてくると考えているからです。

なお、本論文は、広島大学高等教育研究開発センター国際共同研究支援プロジェクトに採択いただいた「コロナ禍を通してみるアメリカの大学 ―新常態の新たな大学モデルの追究― 」の研究成果の一部でもあります。暖かいご支援により研究が続けられることを御礼申し上げます。

引き続き、研究を進め、意味ある成果を生み出していきたいと思います。

2022/04/04

『大学経営政策研究』がJ-STAGEに掲載されました

大学経営・政策コースが刊行母体となっている『大学経営政策研究』がこの度、J-STAGEに掲載されました。

まず、9号~11号の最新3号分を全文公開しました。ぜひご参照ください。今後も順次、バックナンバーの全文公開を進めていきます。

これまでも、コースのHPにて全文公開を行ってきましたが、J-STAGE掲載を機に、この雑誌がさらに多くの人に読まれることになると思います。

ご尽力いただいたコース事務室の塩澤容子さんに御礼申し上げます。

ぜひ多くの方にお読みいただき、活用いただきたいと思います。

また、これからもコース内外の多くの方々からの論文投稿をお待ちしています。


J-STAGE『大学経営政策研究』

大学経営・政策コースHP『大学経営政策研究』



『大学経営政策研究』第12号(最新号)

2022/04/03

入学・進級おめでとう!

 4月2日(土)、大学経営・政策コースの新年度ガイダンスを行いました。

今年度は、修士13名、博士5名の合計18名の新入生を迎えました。

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。大経コースへようこそ!これから一緒に様々なことを学べるのを楽しみにしています。

今年も多彩なバックグラウンドを持ったメンバーが入学しました。この多様性を上手に活かして、自分と違うキャリアや考え方を持った人たちから学び合い、お互いに刺激し合いながらコースでの学びを楽しんでもらいたいと思います。

今年度のガイダンスは対面とオンラインのハイブリッドで実施しました。ここ2年間のガイダンスはオンラインのみだったため、教室でガイダンスをしたのは3年ぶりでした。やはり対面で、意欲に燃える新鮮な人たちの顔を見ながら新しい年度を迎えられるのは大切なことだと改めて思いました。

今年度は授業でもハイブリッドを多く取り入れ、オンラインの利便性を活かしつつ、対面での親密な交流も確保していきたいと思います。

コースでは、昨年度からの在学生を含め、今年度の在籍者は、修士課程35名、博士課程31名、研究生2名、教育学研究員3名となりました。こうしてみるとすごい数です・・・これを教員3名で回すのは至難の業のようにも思えますが、それを何とかやってきたのが大経コースです。学生の皆さんには安心して思いきり学んでもらいたいと思います。

帰りに桜満開の不忍池を歩き、春を感じた一日でした。


2022/03/10

東京大学-UCバークレー戦略的パートナーシップ 国際シンポジウムを開催します

2022年3月22日(火)に、東京大学-UCバークレー戦略的パートナーシップに基づく国際シンポジウムを開催することになりました。

東京大学とUCバークレー校は日米それぞれを代表する国立・州立研究大学です。両大学は相互の研究と学生教育を促進するための戦略的パートナーシップ校であり、研究大学の世界的組織であるIARUのメンバー校でもあります。

今回のシンポジウムでは、東京大学の新旧総長、UCバークレーの学長・副学長に登壇いただき、「高等教育と学術研究の公共性」および「ポストコロナの研究大学像」を中核テーマとして、日米の研究大学の将来像について語り合います。

一般公開で行いますので、多くの方々のご参加をお待ちしています。


「研究大学における高等教育と学術研究の将来像構築」
Building a Future Vision for Higher Education & Academic Research at Public Research Universities


開催日時:2022年3月22日(火)午前9時~11時30分(日本時間)

Zoomによるウェビナー

日英同時通訳付き・一般公開


<参加登録フォーム>

https://forms.gle/zeDeCS9nSxnxPKRg8


<プログラム>

はじめに

斎藤毅 東京大学大学院数理科学研究科教授

「UCバークレーと東大の戦略的パートナーシップの全体像」


第1部 研究大学の公共性とポストコロナの大学像


藤井輝夫 東京大学総長

「多様性の海へ:対話が創造する未来」


Dr. Carol Christ UCバークレー学長

「UCバークレーの経営ビジョンと戦略計画」


Dr. Benjamin Hermalin UCバークレー教員担当副学長

「ワールドクラスの教授陣をいかに構築し、維持するか」


五神真 東京大学大学院理学系研究科教授/前総長(ビデオ出演)

「変革を駆動する大学」


第2部 戦略的パートナーシップを通した日米共同研究と学生教育


Dr. Dana Buntrock UCバークレー建築学教授/前日本研究センター長

「COVID-19を乗り越え、再び強い絆を」


藤井聖子 東京大学大学院総合文化研究科教授

「研究と教育をつなぐ―UC Berkeleyと東京大学との連携に向けて―」


斎藤毅 東京大学大学院数理科学研究科教授

「大学間国際交流の可能性を探る―数学の場合」


小渕祐介 東京大学大学院工学系研究科准教授

「クリエイティビティはどこから来るのか―創造性教育における日米のアプローチの異同」


福留東土 東京大学大学院教育学研究科教授

「キャンパスの多様性促進と多様な学生への支援」


2022/01/31

課題研究「大学教育・経営人材の育成とプログラム開発に関する研究」の研究報告を行いました

2021年11月28日、大学教育学会の課題研究集会で、同学会の課題研究の1つである「大学教育・経営人材の育成とプログラム開発に関する研究」の研究報告を行いました。

この課題研究は2021年度から採択されたプロジェクトです。これまで学会大会のラウンドテーブルを2度開いてきましたが、課題研究集会での報告は初めてでした。

当日は、私から趣旨説明を行った後、以下の4件の発表を行い、課題研究のコメンテータをお願いしている寺﨑先生、担当理事をお願いしている鳥居先生にコメントを頂戴しました。


井芹俊太郎(神田外語大学)「大学経営・政策コース修了生の観点からみたプログラムー本課題研究と関連するこれまでの取組をもとに」

河本達毅(桐蔭横浜大学)「大学教育・経営人材の専門教育」

木村弘志(一橋大学)「大学教育・経営⼈材の育成における大学院プログラム(業務外経験)の意義―大学職員研究の観点から」

福留東土(東京大学)「国際比較の視野からみた大学教育・経営人材育成ーアメリカにおけるガイドライン作成の取組」

コメント:鳥居朋子先生(立命館大学)、寺﨑昌男先生(立教大学・桜美林大学名誉教授)

司会:戸村理(東北大学)・蝶慎一(広島大学)


当日は50名ほどの方々に参加いただきました。学会の課題研究報告としてはやや少なめの人数でしたが、テーマ設定の性格上、予想されたことでした。人数の多寡以上に、関心を寄せていただいた方々が一定数いることが嬉しく、今後の研究の励みになる思いがしました。

発表者、司会者の皆さん、お疲れさまでした。また、コメントいただいたお二人の先生方、ご参加いただいた方々、また質問とコメントをお寄せいただき、参加者アンケートに回答いただいた方々に厚く御礼を申し上げます。引き続き、意味ある研究を進めていけるよう取り組みたいと思います。

当日の発表要旨をresearchmapに掲載しています。また、当日の詳しい内容は大学教育学会誌に報告を掲載する予定です。