2020/06/01

私の研究関心

 私は、アメリカの大学を対象に、比較および歴史の手法を用いて研究を行っています。アメリカの大学は、日本の大学改革のモデルとして政策的立場から関心を持たれていますが、私はより学術的な立場からアメリカの大学にアプローチすることで、大学に対する豊かな視点を得ることができると考えています。歴史的にアメリカの大学では、教育、研究、社会サービス、組織編成などについて、多様なアイディアが提起され、様々な取組が行われてきました。そのダイナミズムを追うことで、大学のあり方について思考することのできる魅力的な知識の宝庫であるといえます。アメリカの大学の考察を通して、大学一般のあり方により深くアプローチすることが研究の目標です。

 研究課題は、大学教育の中核である学士課程教育ー教養教育と専門教育ー、および大学院教育ー研究者養成と専門職教育ーについて、その根源的あり方を探り、理論化の方途を探ることです。合わせて、大学という知的共同体がいかに運営されるべきかに関心を持っています。また、評価や質保証という切り口を通して、大学教育とそのガバナンスのあり方について考察しています。その他、大学評価と大学間自治の主要な形態であるアクレディテーションと大学団体の歴史と機能、そして大学教授職のあり方について研究を行っています。

 このように、取り組みたい研究テーマは山積みですが、どれも大学の在り方を考える上で重要な課題であると考えています。

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